むち打ちでMRI異常なしでも後遺障害の認定を受けるレシピ

MRIの誤解

MRIの誤解

交通事故に遭い、むち打ちになった多くの方が病院や主治医、MRI検査などについて大きな誤解をしていることがあるようです。「誤解」や「勘違い」があなたの後遺障害の認定を遠ざける材料とならないように、ここで少しだけご説明したいと思います。

MRIは絶対なのか?

いえ、そんなことはありません。
むしろ、14級程度の症状であれば、MRIで何か異常を発見できる方が少ないでしょう。そもそも、むち打ちの多くは他覚的所見がありません。「MRIで損傷状態が確認できる場合がある」程度だということです。

だから、保険会社も被害者も苦労します。いや、保険会社は、それが仕事であり、専門的知識もありますし、前例に当てはめてシステマティックにやっつけていくだけですから、つらい思いをしているのは常に被害者であるといえるかもしれません。(しかし、そのようなことを言っていても仕方ありません)

MRIの誤解その1

「MRIで他覚的所見がとれたのに非該当でした。何故ですか?」非常に多い質問です。そんなとき、私はこのように答えます。「いえ。非該当になったということは、おそらくそれが他覚的所見と認められなかったということです」

たとえば、「MRIを撮って頸椎C5/6軽度膨隆ありと言われました。」これだけでは、なんともいえませんが、おそらく他覚的所見にはなりません。軽度かつ膨隆というのは、加齢が原因(の可能性大)であり、逆に言うと、なっていない人を探すのが困難なぐらい、ごくありふれたものなのです。

事故がなかったとしても、自然になる可能性大です。ちなみに私は、ほぼそれと同じようなことがやはり最後まで認めてもらえず、14級にあまんじる結果となりました。

MRIの誤解その2

仮にMRIで異常が映しだされたとき、すべての医師がそれを指摘できるのでしょうか?
これについては、事故当初まったくのシロートであった私は大きな誤解をしていました。MRIは超高性能なマシン(それは正しいのですが)で医師は医療のプロフェッショナルなので「異常があれば、確実に教えて(見つけて)もらえる」と勘違いしていたのです。

そこに軽微な異変があったとしても、それを正しく指摘できる医師は少ないと考えておいた方がいいでしょう。

MRIの誤解その3

「MRIで他覚的所見がなかった場合、非該当ですか?」
この質問も多いですね。そんなことはありません。そもそも14級は、「自覚症状を医学的に説明できればいい」わけですから、証明する絶対的必要性はないということです。