むち打ちでMRI異常なしでも後遺障害の認定を受けるレシピ

MRI・CT・レントゲン

MRI・CT・レントゲンの違い

みなさんは、これらの違いをご存知でしょうか?(当初、私はよくわかっていませんでした)それらが一体、どの部分をどのように検査するもので、その検査は果たして後遺障害の認定にどれほど有効なのでしょうか?(症状によって有効性は異なります)

それを知らずして検査を受けているようでは、時間が無駄になるばかりではなく、よく分からないことに「たらい回し」にされ、精神的ストレスもたまる一方なので、ざっと簡単に把握しておきましょう。

MRI(エムアールアイ)

核磁気共鳴画像法(かくじききょうめいがぞうほう)
英語:magnetic resonance imaging

MRIは大きな磁石により「強い磁場」と微弱な「電波」を使用し、よく見る「輪切り」画像を得ます。CTとの根本的な違いはCTはX線(レントゲン線)を使用しますが、MRIは使用しないということです。(MRIは被曝しませんが、身体に良いはずもありません)

むち打ちの場合に原因となるのは主に椎間板で、これはレントゲンではなくMRIで確認する必要があります。ただし、通常、神経根の圧迫をMRIで捉えることは、極めて難しいと考えるべきです。

散見される勘違いは、むち打ち→MRI検査→所見なし→異常なしという流れです。このように勘違いしている人たちは、自分の症状の原因(何故痛いのか?)を考えず、自分の治療を医師や保険会社任せにしている人が多いので、ご注意下さい。

MRIには3.0テスラや1.5テスラなどがり、3.0テスラのものは、かなり鮮明に椎間板等を映し出すことが出来ます。むち打ちには、さまざまなケースがあり、一概にはいえませんが、ほとんどの場合、個人的には、1.5テスラでも十分だと思っています。(私は1.5テスラでした)

体の中にペースメーカーなどの金属が入っている人は検査が出来ない場合があります。後遺障害申請時にMRI検査を受けていないとなると、調査事務所は「MRI検査をしない程度の受傷」と考えて、後遺障害の等級を認定しない傾向がありますので、必ずこの検査は受けておきましょう。

CT(シーティー)

Computed Tomography (コンピュータ断層撮影法)

CT装置はX線を放出する管球とその検出器が対となり、体の周りを回転してデータを収集し、コンピュータで断層画像に再構成・表示します。 CTは輪切りになるので、たとえば脳など、骨に囲まれた部分でも内部が分かります。
CTはレントゲンより多くの放射線を使います。体の中に金属などが入っていて、MRI検査をできない人はこちらを受けるといいでしょう。

レントゲン

これはもう、みなさんご存知ですね。
しかし、最も初歩的な勘違いがされているのも、このレントゲンだといっても過言ではありません。そもそも、レントゲンは放射線が物質を透過するときに、物質によって減弱する程度が異なる性質を利用して、体内の形態を調べようというものです。

たとえば、骨は白く、空気は黒く映り、脂肪、筋肉などはその中間の濃さとなって、影絵のように映ります。レントゲンは、それを見て「あぁ、ほら、ここの骨が折れてるね」とか、そういうものであってレントゲンを見て、「むち打ちではない」などと分かるはずがありません。

レントゲンを見ながら神経症状を語ることがあるとすれば、それはもはや喜劇といえます。後遺障害申請時にレントゲン撮影をしていないとなると、調査事務所は「レントゲン撮影をしない程度の受傷」と考えて、後遺障害の等級を認定しない傾向があります。

初診時に撮影しておくことが理想です。
後遺障害申請時にMRIとレントゲンは必須といってもいいでしょう。

後遺障害の認定には何が必要かを考える

後遺障害14級(または12級)に認定されるためには何が必要なのでしょうか?神経的な自覚症状を医学的に説明(または立証)するためにどのような検査を受ける必要があるのか。(人によって異なります)

風邪を引いたと思い、病院に行こうと考えたとき、外科に行きますか?行きませんよね?しかし、それに近いことを真剣にやり、挙句の果てに「非該当だった」と肩を落としている人も少なくありません。